■20041103■
無人惑星サヴァイヴ 最終回「みんなのところへ」
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「惑星…サヴァイヴってどうかな」
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「うん、その名前がぴったりだわ」
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「サヴァイヴか!」
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「うん」
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「いい名だ」
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「本当に」
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「うちらの第二の故郷サヴァイヴや!」
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「さようなら…サヴァイヴ…」
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「サヴァイヴなんかじゃないよ惑星オスラビアだよ」
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「黙れっ」
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■大方の予想通り、シャアラによって勝手な名前をつけられてしまった惑星サヴァイヴ。
その惑星サヴァイヴが宇宙の藻屑と消えようとしたとき、ひとりの少女が敢然と立ち上がりました。
木々を愛で、虫と話す鳥の人ルナです。
「勝手な行動は許されない!」リーダーとして復権しためのりんの涙の訴えにも、自爆テロリストルナは聞く耳を持ちません。
サヴァイヴだけで行けってカンジなんですが、ほら、サヴァイヴって、テラフォーム以外はさっぱりだから。
想定外の有事にはルナという奇跡プラグインの支援がないと何もできない子だから。
ひとり重力嵐に向かって飛び立ったルナ。感極まった朴念仁カオルが宇宙にセキララな叫びを放ちます。
……バカップルを避けて通る通行人のように、重力嵐は軌道をそらし、宇宙の彼方へ飛び去っていきました。
だってやってらんないじゃん。
そして、愛の力でなんとなく無事だったルナの前に、1,000年前に宇宙へ旅立った惑星サヴァイヴの人類が! どこで見てやがった。
■サヴァイヴァーたちは故郷へ還るため、もらった宇宙船で彼らをこの宇宙域へ導いた重力嵐へ再突入をはかります。
……手を! 手をつないで!
ハワメノ完勝。
この際ハワードの右手の方のメガネ(小)の存在はなきものとして。
あれがもしメガネ(大)だった日にゃあハワードなんざ生きちゃいませんよ。
大か小かではげしく運命が分かれました。舌切りスズメか。
そして時は流れ……
地球でテラフォーミングに従事するルナのもとに届くいくつかのメール。
カオル。
宇宙一美形の七・三分けパイロットになったカオルは、まっ先にビデオメールをよこすほどの社交性を身につけていました。
しかしメーラーに向かって話しかけてる姿を見て生きて帰れた者はいないとのもっぱらの噂です。
ベル。
内面的にはもっとも成長したベルは、外見はもともと大人びていたせいかあまり変わりません。
父と母と両方から受け継いだ細目遺伝子を後世に伝えるべく、ルナのいる地球への転勤を希望しているようです。
細目一族の野望。
カオルとベルのルナ争奪戦は、まだまだ続いているようです。
ベルが半歩リードってところでしょうか。逆じゃないのかって? いいえ、
世の中そう甘くはないのです。
シャアラ。
このアマ!! 実はそっちを見せたかったんだろ!
シンゴ。
こんなに立派になって……。
ポルトさんに倣ったベストを着、ポルトさんの歩んだ道のりをたどるシンゴ。
ポルトさんの息子よりポルトさんに似てる気がします。脱獄囚と宇宙病には気をつけて欲しいです。
メノリ。
いくつ歳をサバ読んでやがった。
そして……
やはり触れねばならんのでしょう。
………
出た。
オチ担当。
わかってたよ。
おまえが芸人だってことは。
生まれながらの芸人だってことは。
尻に針のときから、みんな知ってたよ。
いつだって視聴者の期待を裏切らなかったハワード。
ある意味、ルナよりもたくさんの奇跡をこの世にあらわしたハワード。
数え切れないほどの伝説を惑星サヴァイヴの歴史に刻んだハワード。
………
もうかんべんしてくれ。
……数年後、シャアラ脚本・ハワード主演・製作ハワード財団による大スペクタクル冒険巨編「無人惑星サヴァイヴ」が全宇宙へ向けて公開されたということです。
でもルナは見なかったそうです。
ありがとうハワード! さようならハワード!
無人惑星サヴァイヴ 完。
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